バディガイは僕にとって神です。すべて好き。バディが仮にAV男優でも好き(笑)
彼はブルースマンですけど､そんなことどうでもよくて､すべて許す。そんな存在。

初めてバディを見たのは「スーパーショー」というビデオでした。
多種他方のミュージシャンがセッションしてる作品で､デビューしたての
レッドツェッペリンや若かりし頃のエリッククラプトン(注１)が目当てで､見たんです。

前半の4曲目か5曲目に見知らぬ、しかも1人だけスーツ姿で周りとは明らかに浮いてる黒人のオッサン。
誰やねん,君?それがバディだったのです。

曲は「Mary Had a Little Lamb」だったかな。
前奏がカッコよかったんで何となくみてたんだけど､歌が始まった瞬間この黒人のオッサンが急変します。

出だしの「MARY〜♪」ってフレーズで､いきなりジェームスブラウン(注２)のような超音波声
たいしたフレーズじゃないのに､やたら派手なチョーキング､顔面神経痛のような顔、うざいアクション(笑)
その瞬間言ってみれば、心臓が止まりそうな程の衝撃を受けました。

その日から僕はバディの作品を片っ端から聴き、ビデオも全部見て、自伝も買いました。
ただ唯一未体験だったことがありました。バディを生で見てなかったのです。
彼の真骨頂はCDでもビデオでも無く､ライブなんです。

そして遂にジャパンブルースフェスティバルでバディが来日するとの情報を知り､チケットをとりました。
出番はもちろんトリ。ブルースフェスなので他の人もでるんですけど､
みんな座って酒飲みながら牧歌的な感じだったんです。

しかしあの男が登場した瞬間、会場は総立ち、しかも興奮したファンがどんどんステージに詰め寄ってく。
俺はどうしてたかって？行ったにきまってるじゃん。血管きれてましたよおそらく(笑)

1曲目の「Going Down」が前奏長いの。
1分くらいギターソロでこれがまたビデオで聴く音と全然違う。

バディのギターってコピー不可能って言うか、セオリー無視なんですよ。
気が狂ったような速弾きしてるんだけど､あきらかにインチキくさい(笑)
そうかと思えば陰湿なフレーズを客席に聴こえないぐらい小さな音で弾いたりして、
どんどん制御不能になり、しまいにはシールドでギターをバンバン叩く。
客席に乱入してそのままどっか行っちゃう訳(笑)
「ピ〜ギャララ〜クイーン」って音だけ聴こえる(笑)

あの日のライブだけは忘れられないね。
出来不出来が激しいのもバディのステージの魅力で2回目見たときは最悪だった。
でもそこがイイ。スリルがある。

彼の自伝にこう書いてある
「バディはステージで自分の気持ちを素直にだすだけで観客を瞬時に感動させられるのだ」

神やね。

注１＊エリック・クラプトン　
ブルースに人生を捧げ「ギターの神」とまで称されたギタリスト＆ヴォーカリスト。
日本でも人気は普遍。エリックはバディのことを「世界一のギタリストだ」とコメントしている。

注２＊ジェームス・ブラウン
JBの愛称でおなじみのファンクの帝王。
「ゲロッパ」で有名な「セックスマシーン」「コールドスウェット」
「パパのニューバック」などファンキーな楽曲は､後のアーティストに影響を与え続けている。

　マリーの選ぶバディガイ作品
「I WAS WALKING　THROUGH THE WOODS」　「ジス･イズ･バディガイ」
　「ストーンクレイジー」「スリップ　イン」「バディガイBOX」